多焦点眼内レンズによる白内障手術とは
白内障手術では、濁ってしまった水晶体を取り除き、その代わりに眼内レンズを挿入します。従来広く使われてきた単焦点眼内レンズは、基本的に一つの距離(遠くなど)にピントを合わせるため、術後は眼鏡が必要になることが多くありました。
一方、多焦点眼内レンズは、「遠くと近く」または「遠・中・近」など複数の距離にピントを合わせられるよう設計されたレンズです。これにより、日常生活で眼鏡に頼る機会を減らせることができます。
近年はライフスタイルに合わせた見え方を目指す選択肢の一つとして、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術が選ばれることが増えています。
眼内レンズ:単焦点と多焦点の比較
白内障手術で挿入する眼内レンズには、単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズがあり、それぞれ見え方にメリット・デメリットがあります。


単焦点眼内レンズは、見え方の質が安定しているという利点がありますが、他の距離を見る際には眼鏡が必要になることが多いという特徴があります。
一方、多焦点眼内レンズは、遠・中・近など複数の距離にピントが合うよう設計されており、日常生活で眼鏡に頼る場面を減らせる可能性があります。ただし、多焦点眼内レンズでは見え方に慣れるのに時間がかかる場合があり、視力は出ていてもすっきり見えないこと(コントラスト感度の低下)や、光のにじみ(グレア・ハロー)が気になる場合があります。


近年は光学設計の進歩により、こうした従来の課題の軽減を目指した新しいタイプの眼内レンズも登場しています。患者様の生活スタイルや見え方の希望に応じて、適したレンズを選択することが大切です。
当院で取り扱う多焦点眼内レンズ
当院では下記の多焦点眼内レンズを取り扱っています。
- テクニスオデッセイ (TECNIS Odyssey)


- テクニスピュアシー (TECNIS PureSee)


- クラレオンパンオプティクス (Clareon PanOptix)


- クラレオンビビティ (Clareon Vivity)


選定療養費について
2020年3月までは、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は、先進医療もしくは自由診療で行われてきました。そのため、多くの患者様にとって高額な手術費用がデメリットとなっていました。
しかし現在、国内で承認されている多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は、「選定療養」という制度の対象になっています。
選定療養とは、保険診療を基本としながら、患者様が希望して追加の医療サービスを選択する場合に、その追加部分のみを自己負担する仕組みです。
白内障手術そのものや診察・検査・手術費用の多くは健康保険が適用されますが、多焦点眼内レンズに関わる追加費用については自費でのご負担となります。

当院で取り扱う選定療養対象多焦点眼内レンズは、レンズの種類や乱視矯正の有無にかかわらず一律で片眼 27万円+税(297,000円)の追加費用ご負担をお願いしております。
